
世帯主がお亡くなりになった場合、世帯主変更や保険、公共料金などの手続きが必要になることがあります。手続きによって期限や窓口が異なるため、全体像を把握してから進めることが大切です。
今回は、お亡くなりになった直後から2週間以内にしておくべき手続きを時系列でまとめました。いつ、どこで、どのような手続きが必要かを一覧表で確認しながら進めていきましょう。
この記事でわかること
世帯主が亡くなった後の手続き一覧
世帯主変更届が必要なケース
保険と年金の期限と必要書類
公共料金の名義変更の進め方
世帯主がお亡くなりになったときに必要な手続き一覧
最初に、世帯主がお亡くなりになったときに必要な手続きを一覧表にまとめました。
| 手続き | 手続き先 | 期限の目安 |
|---|---|---|
| 死亡届と火葬許可申請 | 市区町村役場 | 原則7日以内 |
| 年金の受給停止 | 年金事務所 | 国民年金:14日以内 厚生年金:10日以内 |
| 世帯主変更届 | 市区町村役場 | 原則14日以内(対象者のみ) |
| 国民健康保険の手続き | 市区町村役場 | 原則14日以内 |
| 後期高齢者医療制度の手続き | 市区町村役場 | 原則14日以内 |
| 介護保険の手続き | 市区町村役場 | 原則14日以内(対象者のみ) |
| 電気・ガス・水道の名義変更 | 各事業者 | 早めに手続き |
| 固定電話・携帯電話・インターネットの契約変更 | 各通信事業者 | 早めに手続き |
| 銀行口座・クレジットカードなどの手続き | 各金融機関・カード会社 | 契約内容を確認 |
※手続きの要否や期限は、加入状況や契約内容、自治体などによって異なります
世帯主がお亡くなりになった直後に必要な手続き
最初に、お亡くなりになった直後に必要な手続きを2つご紹介します。
死亡届の提出
多くの自治体では、医師から受け取った死亡診断書の左側が「死亡届」になっています。ご遺体をご安置し、落ち着いたタイミングで、死亡届に必要事項を記入しましょう。提出先は、次のいずれかです。
- 死亡した人の本籍地の市区町村役場
- 死亡した場所(病院・自宅・施設など)の所在地の市区町村役場
- 届出人の住所地の市区町村役場
火葬許可申請の提出
火葬許可申請は、死亡届と一緒に手続きをすることが一般的です。市区町村役場の窓口で火葬許可申請書を入手し、必要事項を記入の上提出しましょう。
なお、死亡届の提出と火葬許可申請は、葬儀社が代行してくれることも多いです。打ち合わせの際に相談してみるとよいでしょう。
世帯主が亡くなったら世帯主変更届は必要?
世帯主がお亡くなりになったら、必ず世帯主変更届が必要というわけではありません。
世帯主変更届が必要になるケース
残された15歳以上の世帯員が2人以上いる場合などは、誰が世帯主になるかを決める必要があるため、世帯主の変更手続きが必要になります。
例)配偶者と15歳以上の子どもが同居している/15歳以上の子どもが二人以上同居している など
世帯主変更届が不要になるケース
故人が一人暮らしだったため、その世帯自体がなくなる場合は世帯主変更届は不要です。
また、そもそも二人暮らしで残った一人が自動的に世帯主になるケース、あるいは、残された世帯員のうち成人している人が一人しかいないケースなど、次に世帯主になる人が明確な場合も世帯主変更届が不要になります。
例)配偶者と15歳未満の子どもが複数いる/15歳以上の子どもが一人と15歳未満の子どもが複数いる など
世帯主変更届の提出先・期限・必要書類
世帯主変更届が必要な場合は、対象となる世帯の住所地の市区町村役場で、原則として死亡の事実を知った日の翌日から14日以内に申請が必要です。
世帯主変更届は、各自治体の窓口で入手することができます。申請の際は、窓口に行く人の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)が必要になることが多いです。
持ち物や取り扱いについては、自治体ごとに異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
世帯主が亡くなったときの国民健康保険・後期高齢者医療制度の手続き
故人が国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合、資格喪失に伴う手続きが必要です。
手続きや書類は自治体によって異なりますが、原則として死亡の翌日から14日以内に必要な手続きを行います。
また、故人が国民健康保険の世帯主で、残されたご家族も同じ世帯で国民健康保険に加入している場合は、世帯主の変更に伴い、ご家族の資格情報や資格確認書の変更・再交付が必要になることがあります。
故人の国民健康保険証・後期高齢者医療制度の資格喪失手続き
故人が国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合、資格喪失に伴う手続きや、交付されていた資格確認書の返納が必要になることがあります。
死亡届の提出によって資格喪失の処理が進む自治体もあるなど、必要な手続きは自治体によって異なります。まずは住所地の市区町村役場に確認しましょう。
【資格確認書の場合】
故人が資格確認書の交付を受けていた場合は、原則として死亡日の翌日から14日以内に返納が必要です。持ち物などは自治体によって異なることがあるため、各自治体の案内に従って返納しましょう。
【マイナ保険証の場合】
マイナ保険証の場合は、死亡届が受理された段階で自動的にそのカードは使用できなくなります。
ただし、相続などの手続きでマイナンバーカードが必要になることがあるため、すぐに返納はせず、諸々の手続きが終わるまで手元に保管しておくことが推奨されています。最終的なカードの返納や保管の取り扱いについては、自治体に確認しておくと安心です。
家族も国民健康保険に加入している場合、資格情報の変更手続きが必要
国民健康保険は世帯単位で管理されているため、世帯主がお亡くなりになり、残されたご家族も国民健康保険に加入している場合、資格情報の変更手続きが必要になる場合があります。
【資格確認書の場合】
ご家族が、資格確認書をお持ちの場合は、資格確認書の券面に、旧世帯主名が印刷されている状態のため、自治体によっては、家族全員分の資格確認書を役所に提出し、新しい世帯主名になったものを再発行してもらう必要があります。
【マイナ保険証の場合】
窓口で資格情報の変更手続きをした段階で、新しい世帯主などの情報が更新されるため、原則、再発行の手続きは不要です。ただし、利用している保険証の種類や手続き内容によって異なる場合があるため、心配な方は自治体に確認しておくとよいでしょう。
国民健康保険・後期高齢者医療制度に関する提出先・期限・必要書類
故人の資格喪失届やご家族の資格情報の変更手続きは、死亡の事実を知った日の翌日から14日以内に、世帯の住所地の市区町村役場で行いましょう。
その際は、申請者の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)や、ご家族全員分の保険証などが必要になります。持ち物や取り扱いについては、各自治体や手続き内容によって異なる場合があるため、事前に窓口に確認しておきましょう。
保険に関する手続きと合わせて確認したい申請
次の申請は、国民健康保険や後期高齢者医療制度の手続きと窓口が同じため、合わせて申請するとスムーズです。
【葬祭費の支給申請】
故人が国民健康保険及び後期高齢者医療保険に加入されていた場合、葬祭費を受給することができます。申請期限は、葬儀(火葬)を行った日の翌日から2年以内と比較的長く設定されていますが、保険証の資格喪失手続きの際に合わせて行うことをおすすめします。
【介護保険の手続き(対象者のみ)】
故人が介護保険の被保険者だった場合、介護保険被保険者証の返納などが必要になることがあります。対象となる方は、保険の手続きを行う際に、介護保険の返納手続きの必要書類等についても確認しましょう。
会社の健康保険に加入している場合
故人が国民健康保険ではなく、勤務先の健康保険などに加入していた場合は、手続き先や必要書類が異なります。加入していた健康保険組合や協会けんぽ、勤務先などに確認しましょう。
また、健康保険の被保険者が亡くなった場合、要件を満たせば「埋葬料」または「埋葬費」の支給を受けられることがあります。支給対象者や申請に必要な書類、期限などは加入先の健康保険に確認してください。
世帯主がお亡くなりになったときの年金の手続き
次に、お亡くなりになった世帯主が年金受給者だった場合の届出や、未支給年金の請求手続きについて解説します。
年金受給停止に関する手続き
故人が年金受給者だった場合、まずは「年金受給権者死亡届」を提出し、年金の受給停止手続きを行う必要があります。ただし、日本年金機構に住民票コードを登録してある場合、提出は不要となります。
提出先は、年金事務所または年金相談センターで、国民年金は死亡日から14日以内、厚生年金と共済年金は死亡日から10日以内が期限となります。
提出には、故人の年金証書、申請者の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証)死亡がわかる書類(死亡届のコピーなど)が必要な場合があります。必ず申請先に持ち物を確認してから手続きをしましょう。
未支給年金の請求
公的年金は、お亡くなりになった月の分まで受給することができます。もし故人が、受給できる年金をもらわずにお亡くなりになった場合、故人と生計を同じくしていたご遺族がそれを受けとることができます。
未支給年金の請求手続きは、お亡くなりになってから5年以内と長めの期限が設けられていますが、忘れてしまわないよう、受給停止手続きと一緒に行うとスムーズです。
遺族年金の対象になるか確認する
生計を維持していた世帯主がお亡くなりになった場合、ご遺族の生活を守るため、遺族年金が受給できる場合があります。
受給には各種条件が設けられているため、日本年金機構のホームページで受給条件を確認の上、受給対象となる場合は忘れずに申請しましょう。
世帯主がお亡くなりになったときの公共料金の名義変更
世帯主がお亡くなりになると、各種支払いの名義変更も必要になることが多いです。
電気・ガス・水道
電気やガス、水道などは世帯主が契約者となっていることが多いです。お亡くなりになった場合、契約の引き継ぎや名義変更、解約などを各事業者に確認しましょう。
口座振替やクレジットカード払いを利用している場合は、支払い方法も確認するとよいでしょう。
固定電話・携帯電話・インターネット
家の固定電話や故人の携帯電話、インターネット契約の変更や解約、引き継ぎについても、各業者に確認しましょう。
特に携帯電話は、使っていなくても費用が発生してしまうため、早めの解約手続きをおすすめします。
NHK受信契約・サブスクリプションなど
NHK受信契約や各種サブスクリプション契約など、故人名義のものは、各業者に確認し、必要に応じて名義変更や解約手続きを行いましょう。
世帯主がお亡くなりになったときに確認したいその他の手続き
世帯主がお亡くなりになった場合、銀行口座や生命保険、家賃の支払いなども確認しておくとよいでしょう。
銀行口座・クレジットカード
故人名義の口座やカードの取り扱いを金融機関などに確認しましょう。
生命保険などの保険金請求
故人が生命保険や損害保険に加入していた場合、保険金を受け取れる可能性があります。証書などを確認の上、手続きを行いましょう。
住居や賃貸契約の変更
住居の名義変更や賃貸契約の変更も必要に応じて行いましょう。
世帯主が亡くなったときの手続きは優先順位をつけて進めよう
世帯主がお亡くなりになった後は、役所での届出だけでなく、公共料金や金融機関、各種契約の手続きも必要になることがあります。
すべてを一度に済ませようとせず、まずは世帯主変更や保険などの手続きを確認し、その後、公共料金や各種契約の名義変更を進めるとよいでしょう。
手続きの期限や必要書類は自治体や契約先によって異なるため、公式サイトや窓口で確認しながら、一つずつ進めることが大切です。
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