少子高齢化が進み、お墓の継承者問題は切実な社会問題になりつつあります。
そんな中、お墓を維持管理していく継承者がいないとお悩みの方の多くは、永代供養付きのお墓を選ばれています。永代供養墓のなかでも「最後は自然に還りたい」「樹の下で眠りたい」などという希望を叶えてくれるのが樹木葬です。
今回は樹木葬の基礎知識に加え、樹木葬の費用や埋葬方法、メリット・デメリットなどを注意点も交えながらお伝えします。
目次
樹木葬とは
樹木葬は自然葬の一種で、墓石をたてずに、ツツジやクスノキ、モミジや桜などの樹木や花をシンボルにして、その周囲に遺骨を埋葬する新しいお墓の形です。主に寺院や公営・民営の霊園などで導入されており、埋葬後のお墓の維持や管理を寺院や霊園に任せることができることから、亡くなった後に墓石を管理してくれる人がいないという方に、特に選ばれている埋葬スタイルです。
また一般的な墓石の墓に比べ、「死んだら自然に還りたい」と考える自然嗜好の方々が生前にお申し込みをするケースが多いのも特徴です。
樹木葬の種類
基本的に埋葬された遺骨の周囲に木が植えてあれば樹木葬となりますが、樹木葬は「里山型」「公園型」「庭園型」の3種類に分けることができます。
里山型
自然の山林に近い樹木葬で、広い里山の一区画に埋葬するスタイルです。
公園型
墓域をマウント状にして芝生を植えるなど、まるで公園のように整備されたガーデニング霊園で霊園内の一区画を樹木葬としているスタイルです。
庭園型
寺院・霊園などの一区画にシンボルツリーを植樹し、その近くに埋葬するスタイルです。洋風なガーデンのような雰囲気があるのも特徴の一つです。
また最近は、オプションとしてペットを樹木葬で埋葬するケースも増えており、中には、ペットと一緒のお墓に入ることができる霊園もあります。このように従来のお墓ではできなかったことも、宗教にとらわれない樹木葬であれば可能になることがあります。
樹木葬の費用と埋葬方法
樹木葬の埋葬方法には、「個別納骨タイプ」「集合墓タイプ」「合祀タイプ」の3タイプがあり、それぞれかかる費用が異なります。
また個別納骨タイプや集合墓タイプには、33年や13年など、個別または集合供養の期間があらかじめ決められており、その期間を過ぎると他の方のご遺骨と一緒に合祀されるのが一般的です。
もちろん永代供養ですので「墓じまい」をする必要はなく、合祀された後も引き続きお寺や霊園に管理を任せることができます。また霊園によっては期限が定められていない場合もあるため、申し込みの際に確認してみましょう。
個別納骨タイプ 費用:50〜150万円
1家族につき1つのシンボルツリーがあるタイプです。ご家族ごとで納骨ができ、シンボルツリーやプレートも家族ごとに一つ設けるタイプですので、好きな木やプレートを選ぶことができるのも個別納骨のメリットです。個人やご家族ごとの専用スペースになるため、樹木葬の中では最も費用が高い埋葬方法になります。ご夫婦などペアで入られる場合などは割引が設けられている施設もあります。
集合墓タイプ 費用:20〜60万円
他の人と1つのシンボルツリーを共有し、遺骨は分けて埋葬するタイプです。
シンボルツリーやプレートは共有しますが、地下の墓空間では、骨壷でご遺骨が分けられて納骨されているため、他のご遺骨と混ざることはありません。そのため後からご遺骨を取り出すことも物理的には可能です。(霊園によっては後から取り出すことができない場合もあるため、気になる方は事前にご確認ください。)
合祀タイプ 費用:5〜20万円
他の人と1つのシンボルツリーを共有し、遺骨も分けずに一箇所に埋葬するタイプです。地下のお墓空間でも他の方のご遺骨と混ざってしまうため、後から取り出そうとしても取り出すことはできません。必要なスペースも少なくて済み、個別にご遺骨を管理する必要がないため、樹木葬の中でも最も安価なタイプになります。
ペットと一緒に納骨する場合の費用
前述の通りペットと一緒に埋葬できる霊園も増えていますが、その場合も費用は変わらない場合が多いです。ただし、霊園によっては少し高めに設定しているところもあるようです。気になる方は施設に確認してみましょう。
樹木葬の費用内訳
樹木葬の費用は以下の内容で成り立っています。
上記の内訳が、それぞれどのようなものかをご説明します。
初期費用
樹木葬の契約時に支払うお金のことです。初期費用の内訳としては以下の通りです。
✔︎霊園使用料・・・霊園に支払う費用。
✔︎永代供養料・・・永代にわたって供養してもらうための費用。お墓の維持管理を任せることができます。
✔︎墓標にかかる費用・・・プレートやシンボルツリーなどお墓の目印にかかる費用。
✔︎納骨費・工事費・・・ご遺骨の埋葬および墓標の設置等にかかる費用。
維持費用
霊園の共有スペースなどの維持管理のために割り当てられている費用になり、年間約5千円〜1万円が相場です。
樹木葬は基本的には永代供養料ですので、維持費は使用料に含まれている場合も多いです。また、維持管理にかかる費用を年ごとではなくまとめて一括で支払うなど霊園によっても対応が異なります。
樹木葬を選ばれる方の中にはお墓の後継者がいないなどの理由をお持ちの方も多くいらっしゃいますので、維持費の支払いが毎年必要なのか、それとも使用量に含まれているのかなどは事前に確認しておくと安心です。
樹木葬のメリット・デメリット・注意点
後悔のないお墓選びをするためには、メリット・デメリットを理解しておくことが大切です。
樹木葬のメリット
✔︎永代供養のためお墓の継承者が必要ない
お寺や霊園が永代にわたって維持管理をしてくれるため、継承者がいなくてもお墓に入ることができます。
✔︎宗教不問で入ることができる
樹木葬は宗教による縛りがない場合が多く、宗旨・宗派関係なくお墓に入ることができます。
✔︎人数によっては費用が抑えられる
お墓に入る人数が一人や二人など少なければ、一般的なお墓よりも費用を安価に抑えることができます。ただし、お子さんやお孫さんがたくさんいらして、先祖代々同じお墓に入りたいと考えている場合は、一般的なお墓の方が向いています。
✔︎明るい雰囲気が感じられる
緑や自然にあふれた樹木葬のお墓は、一般的なお墓に比べて明るいイメージがあるところが多いです。
樹木葬のデメリット
✔︎遺骨を取り出せない場合がある
納骨後に遺骨を取り出したいとなった場合、合祀型の場合はすでに他のご遺骨と混ざってしまっているため取り出すことができません。また集合墓タイプや個別納骨タイプでも、埋葬方法によっては後から取り出せない場合があります。
✔︎粉骨しなければいけない場合がある
施設によっては粉骨をお願いされることがあります。事前に確認しましょう。
✔︎大勢で利用する場合は高くつく
少人数で利用する場合は費用を抑えることができる樹木葬ですが、3人以上が利用する場合は、結果的に費用が高くついてしまうことも考えられます。
✔︎親族に反対される場合も‥
伝統を重んじるご親族などから、反対を受ける可能性も考えられます。事前に相談して合意を得ておくと安心です。
樹木葬はこんな人に向いてます
費用が安いことや、自然に還りたいというご希望を叶えられるなどメリットの多い樹木葬ですが、実際にご自身が選択される際には、本当に自分に向いているかどうか考える必要があります。
これまで、樹木葬の種類や埋葬タイプの違い、そして費用やメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、それらを踏まえた上で、最後に、どのような人が樹木葬に向いているのかをまとめてみました。ぜひ参考にしてください。
後継者がいない方
お墓の後継者がいない方は、墓地を管理している霊園や寺院が永代にわたって供養してくれる樹木葬が向いています。
後継者はいるが、負担をかけたくないと思っている方
後継者はいても、将来子供に維持管理などの負担をかけたくないという理由から、お子様世代に引き継ぐ必要のない樹木葬を選択する方もいます。
先祖代々の墓はあるが、「墓じまい」を考えている方
今後の後継がいないなどの理由から、先祖代々の墓を「墓じまい」して樹木葬をされる方もいます。
最期は自然に還りたいと考えている方
死んだら自然に還りたいという自然嗜好の方が、生前にご自身で樹木葬を選ばれるケースも多いです。
お墓にあまり費用はかけたくないと考えている方
最も費用のかからない合祀型なら、一般的なお墓の半分以下の費用で済み、毎年の維持管理費もかかりません。
一人・二人など少人数で利用したい方
自分たちの代だけ、両親の代だけなど限られた人数で使用することを考えている方は、樹木葬に向いています。
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