葬儀といえば、斎場やお寺で行うイメージが強いと思いますが、住み慣れたご自宅を会場とする「自宅葬」も昔から行われてきた葬儀の形の一つです。実は1990年代に斎場での葬儀が普及する以前は、自宅で葬儀を執り行うことが当たり前だった時代もありました。
今は昔に比べて自宅葬を選択する人は少なくなったものの、近年、身内など親しい方々だけでお見送りをする家族葬の普及によって、自宅葬の良さが再認識されつつあるようです。
今回はそんな自宅葬の「流れ」や「メリット・デメリット」を、注意点も交えてお伝えします。
目次
自宅葬とは
斎場やお寺などではなく、故人様のご自宅で葬儀を執り行うことを「自宅葬」といいます。
近年は、斎場での葬儀がほとんどで、自宅葬になじみのない方も多いとは思いますが、ご自宅が会場となるため式場利用料がかからず、身内だけで自由に葬儀を執り行うことができる自宅葬は、コロナ禍を経て葬儀の小規模化・簡素化が進む昨今、再度その価値を見直されつつあります。
自宅葬のメリット・デメリット
次に、あらためて自宅葬のメリットとデメリットをお伝えします。
自宅葬のメリット
①会場費用がかからない
斎場やお寺を借りて葬儀を行うと会場使用料が発生しますが、自宅葬は故人様の家で行う葬儀ですので、会場費がかかりません。
②住み慣れた家で最期を迎えることができる
故人様が長い入院生活をされていた場合などは特に、「最期は我が家に帰りたい」と希望されることも多いのではないでしょうか。またご家族様としても、人生の長い年月を過ごした愛着のあるご自宅で最期を迎えさせてあげたいと望む方は少なくありません。
そして、慣れ親しんだご自宅での葬儀は、ご家族様にとっても安心感につながるのではないでしょうか。
③時間の制約がない
斎場を借りて葬儀を執り行う場合、時間制限が設けられていますが、ご自宅が会場であれば、そのような制約はありません。そのため「故人様と気の済むまで一緒にいたい」「最期の時間を大切にゆっくりと過ごしたい」など、故人様との時間が悔いのないものになるようにと願うご家族様のご希望にも応えることができます。
④自由度の高い葬儀ができる
自宅葬なら、たとえば故人様の好きだった料理を作って参列者にふるまったり、好んで聴いていた音楽をかけてお見送りをしたり、故人様やご家族様が望む葬儀を実現しやすいというメリットもあります。自宅が会場のため、仲の良いご近所さんが手伝いに来てくれるなどということもあるかもしれません。そういう意味でもアットホームなご葬儀を実現することができます。
自宅葬のデメリット
自由で制約が少ないというメリットがある反面、自宅葬には注意すべき点もあります。次は自宅葬のデメリットをお伝えしていきます。
①自宅を綺麗に整えておく必要がある
ご自宅が会場になるため、たとえ身内のみのご葬儀だとしても、弔問客を家に招き入れることに変わりはありません。そのためある程度自宅を綺麗に整えておく必要があります。ご逝去から葬儀までの時間は思ったよりも短く、ただでさえやることの多い時期です。そんな中で家の掃除をしなくてはならないとなると、ご家族様のご負担になってしまうことも考えられます。
②準備や後片付けの手間がある
斎場での葬儀であれば、ご家族様はただ斎場に赴くだけでよく、事前準備や後片付けは葬儀社のスタッフにお任せすることができますが、会場がご自宅となるとそういうわけにはいきません。会場の設営段階に始まり、会食の準備や食器の片付けまで、通常の葬儀に比べてご家族様のやるべきことは多くなります。
③ご近所への配慮が必要
葬儀となれば自ずと人の出入りが激しくなります。そのためお通夜・葬儀の期間中は、知らず知らずのうちにご近所に迷惑をかけてしまう可能性があります。そのため近所の方には、事前に葬儀があることをお伝えし、対策できることはしておきましょう。また、遠方からの弔問客の数が多い場合は、駐車スペースの確保も必要です。近隣の駐車場を把握し案内しておくなど弔問客への配慮も忘れないようにしましょう。
ご自宅で自宅葬が可能かをチェックしよう
ここまで自宅葬のメリットやデメリットをお伝えしてきましたが、そもそもご自宅が自宅葬ができる環境かどうかは事前に確認が必要になります。ここでは、チェックポイントをいくつかお伝えします。
①マンション等の管理規約を確認する
最近は、マンションなどの集合住宅に住んでいる方も多いと思います。集合住宅では、そこに住む人が快適に過ごせるよう、管理や使用に関するルールが定められています。建物によっては、管理規約で自宅葬を禁止している場合があるので事前に確認が必要です。
②棺の搬入出ができるかを確認する
集合住宅にお住まいの場合、特に高層階へはエレベーターでの搬入出が必要になります。棺は一般的な大人のサイズでも6尺(181.8cm)ありますので、エレベーターに入りきらない可能性があります。ただしマンションなどのエレベータは、急病人が出た時のために、壁を開いてストレッチャーが入るようなつくりになっている場合もありますので確認してみましょう。
また、玄関から葬儀会場となる部屋に棺を搬入することになるため、玄関の間口の広さや会場となる部屋までの動線も事前にチェックしておきましょう。
葬儀を行える充分なスペースがあるかを確認する
最後に、上記の問題をすべてクリアしていたとしても、ご自宅に葬儀を執り行うのに充分なスペースがなければ自宅葬を行うのは難しいです。想定している参列者に対して部屋の広さが足りているかも考えるなくてはなりません。また祭壇や棺を設置するスペースも必要になります。葬儀の規模にもよりますが、最低でも6畳以上の部屋は必要になると覚えておきましょう。また僧侶の控室になる部屋もあると望ましいです。
【自宅葬の祭壇について】
自宅葬では必ず祭壇を設置しなくてはいけないということではありません。また設置するとしても斎場での葬儀で用いるサイズよりも小さいサイズの祭壇を用いることになるため、費用は抑えることができます。
自宅葬の流れ
最後に自宅葬の流れをお伝えします。
自宅葬も基本的な流れは斎場での葬儀と変わりません。
搬送〜安置
まずは葬儀社を探し、お亡くなりになられた場所からご自宅まで故人様を搬送・安置してもらいます。自宅葬の場合、安置場所も自宅になることが多いですが、葬儀社の安置施設を利用することも可能です。
葬儀の打ち合わせ
安置が完了した後、葬儀の打ち合わせを行い、お通夜・告別式の日程などの詳細を決めます。さらに、部屋の広さに適した祭壇を設置してもらいます。この時、必要に応じて家具を移動するなどの作業が必要になる場合があります。
お通夜〜告別式〜火葬
お通夜・告別式当日は弔問客対応を行います。
告別式終了後は、ご自宅から出棺し、霊柩車で火葬場へと向かいます。この時喪主様が霊柩車に同乗するのが一般的です。そのほかのご家族様は別途車などで火葬場へ向かいます。
火葬場についたら、火葬を執り行います。火葬の時間は2時間前後となりますので、休憩室で火葬が終わるのを待ちます。火葬が終わったら、ご遺骨を骨壷に収める収骨を行い、終了となります。
住み慣れた自宅だからできる温かい葬儀を。
いかがだったでしょうか。故人様に寄り添い、温かいお見送りができる自宅葬は、コロナ禍を経て葬儀が小規模化する流れの中で、今後ますます需要を高めていきそうです。自宅葬を検討されている方は、まずはご自宅が自宅葬を行うのに適しているかどうかを確認してみましょう。自宅葬にはご家族様の負担が増えるというデメリットもありますが、その分自由でアットホームな葬儀を実現することができます。
慣れないことでわからないことも多いと思いますので、その時は、ぜひ私たち葬儀社を頼ってください。故人様との最後の時間を有意義にお過ごしになれるよう、心を込めてお手伝いさせていただきます。
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