
梅雨入り前の今の時期は、お墓のメンテナンスをするのにぴったりの季節です。
梅雨は、雨や湿気でお墓が汚れやすく、手入れを怠ってしまうと、苔やカビ、黒ずみのもとになってしまうことがあります。そのため、梅雨入り前に掃除や点検をしておくことは、お墓の汚れや劣化を防ぐことにつながります。
そこで今回は、梅雨入り前にやっておきたいお墓の掃除方法と、劣化を防ぐポイントをお伝えします。
目次
梅雨前にお墓の掃除をしておくメリット
実は、お墓のカビや黒ずみ、苔などは、ちょっとした対策で予防できます。しかも、雨が降りやすい梅雨前に行うことがポイントです。ここでは、梅雨入り前にお墓の掃除をしておくメリットをお伝えします。
苔や黒ずみを予防できる
墓石の多くは、よく見ると表面に微細な凸凹があります。そこに水分や土埃がたまることで、苔や黒ずみが発生する原因になってしまいます。
梅雨の時期は「雨が続きやすい」「湿度が高い」「日照時間が短い」という苔やカビが好む条件が揃いやすいため、梅雨入り前に、墓石の表面の汚れを落としておくことで、それらの発生を抑制することができます。
花立てや香炉のカビや悪臭予防ができる
お墓の花立てや香炉も、水や灰がたまりやすい場所のため、湿度の高い時期にはカビや汚れが発生しやすい場所です。
たとえば「花立ての底に残った水分」「古い花の残骸」「香炉に残った湿った灰」などをそのままにしておくと、梅雨時期の湿気で悪臭やカビのもとになることがあります。
地面の排水の詰まりを予防できる
墓地では、「落ち葉や枯れた花」「線香の灰」などが少しずつ溜まり、排水の溝や隙間をふさいでしまうことがあります。排水が悪くなると雨水が溜まりやすくなり、苔やカビの原因になることがあります。
そのため、梅雨前に周囲の落ち葉やゴミを取り除いて、雨水が溜まりにくい状態を保っておくことが大切です。
目地などのズレに雨水が入り込むのを予防できる
お墓は、気づかないうちに地震や地盤のわずかな変化や冬の凍結と融解などによって、ズレたり傾いたりしていることがあります。目地(石と石の継ぎ目部分)に隙間がある状態で内部に雨水が入ると、お墓の劣化の原因になってしまうことがあります。
雨の多い梅雨になる前に、お墓の傾きや目地の隙間がないかを点検しておくことは、お墓の劣化を防ぐことにつながります。
お墓の掃除の基本的な手順
ここでは、実際にお墓の掃除や点検をする際の基本的な手順をご紹介します。
まずは、お墓周辺の落ち葉やゴミを拾って、足元からきれいにしていきます。
敷地内に植物が植えられていれば、葉の剪定も行いましょう。また、雑草が気になる場合は根っこから抜き取っておきましょう。
②墓石全体を水で洗い流す
続いて、墓石の掃除です。墓石は上から下に水をかけて、全体をまず洗い流します。この時、花立てや香炉など取り外しのできる部分は、外しておくと掃除がしやすいです。
③やわらかいスポンジやブラシでこす
墓石を磨く際は、傷つかないようにやわらかいスポンジやブラシを用います。
④花立てや香炉など細部の掃除
墓石の文字が刻印されている部分や、花立て、香炉などの細かい部分には、土埃などがたまりやすいです。やわらかめの歯ブラシなどで汚れを落としておきましょう。
⑤乾いた布で細部を拭き取る
最後に、乾いた布で細部にたまった水分を拭き取って完了です。
梅雨前に特にチェックしておきたいポイント
基本的な掃除の手順をご理解いただいたところで、特に梅雨入り前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
墓石のヒビや隙間がないか
墓石は、長い年月の中で地震や地盤の変化、気温の変化などによって小さなヒビや隙間が生じることがあります。そしてたとえ小さな隙間でも、そこに雨水が入り込むことで劣化の原因になってしまうことがあります。
特に目地(石と石の接続部分)は、紫外線や風雨によって隙間ができやすい部分なので、念入りにチェックしておきましょう。
花立ての水分
花立ては、取り外せる場合は外して、古い花の残骸や底に溜まった水を洗い流しておきましょう。底の部分に水や汚れが溜まってしまうとヌメリや異臭の原因になってしまいます。
また最近の花立ては、雨水などを溜め込まないよう底に小さな水抜き穴が開いていることが多いのですが、古い花の残骸などが詰まっていると排水の役割を果たさなくなってしまいます。水はけが悪いと水が溜まって、夏場にボウフラが発生しやすくなるといったリスクもあるため注意が必要です。
香炉の灰
香炉の中には、線香の灰や燃え残りの線香が少しずつ溜まっていきます。特に梅雨の時期は湿気で灰が湿って固まりやすくなるため、線香が立てにくくなることがあります。
梅雨前に古い灰を取り除き、香炉の中を整えておくことで、灰が固まるのを防ぎ、見た目もキレイな状態を保つことができます。
お墓の掃除でやってはいけないこと
お墓は、御影石などの天然石でできていることが多く、見た目以上にデリケートです。そのため、お墓の掃除をする際は、以下のことに気をつけましょう。
金属ブラシやタワシでこする
お墓を洗う際は、スポンジなどのやわらかい素材が適しています。金属ブラシやタワシなど硬い素材のもので擦ったり磨いたりすると、表面に傷がついて劣化を早めてしまうことがあるため注意が必要です。
家庭用洗剤で洗う
お墓は水洗いが基本です。食器用洗剤などの家庭用洗剤には、界面活性剤やアルカリ性の成分が含まれているものがあり、これらの成分が墓石の表面に残ると、シミや変色の原因になることがあります。
カビ取り剤を使う
墓石にカビが発生してしまっている場合でも、カビ取り剤などの塩素系洗剤を使うのは避けたほうがよいでしょう。石の変色や、お墓に付属している花立てなどの金属部分の腐食につながるだけでなく、周囲のお墓にも影響を与えてしまう恐れがあります。
高圧洗浄機で洗う
水洗いでも、高圧洗浄機は石の表面を傷つけたり、細かい部分に水を押し込んだりしてしまう可能性があるため避けた方がよいでしょう。
高圧洗浄機を使いたいような苔や黒ずみなどのしつこい汚れがある場合も、まずは水とやわらかいブラシで落とすことを試み、どうしても落ちない場合は、墓石の種類に合った石専用クリーナーを使うか、専門業者に相談しましょう。
お墓掃除に持っていくと便利な道具
お墓掃除には、以下のものをそろえていくと便利です。
・歯ブラシ(やわらかめ)・・・細かい部分の汚れ落とし
・タオル・・・拾ったゴミを入れる
・ゴミ袋・・・細かい部分の汚れ落とし
・軍手・・・周辺のゴミ拾いや雑草刈りに
・(必要に応じて)バケツ・・・水を入れる
※霊園や墓地には、共用のバケツや柄杓が用意されていることが多いです。ただし、すべての墓地にあるわけではないため、心配な場合は自宅から持参すると安心です。
遠方で掃除が難しい場合はどうする?
お墓が遠方にある場合や、仕事が忙しくてなかなかお墓参りに行けないという人は少なくありません。ご自身でお墓参りが難しい場合でも、近くに住んでいる家族や親族がいれば、様子を見に行ってもらいましょう。
また最近は、お墓参り代行サービスなどを利用して、専門業者に掃除の代行をお願いする方法もあります。墓石の清掃や雑草の除去、お花のお供えなどを代行してくれるため、遠方に住んでいる場合でもお墓をきれいな状態に保つことができます。
梅雨前のお手入れで、お墓を永くきれいに保とう
梅雨入り前は、お墓の掃除や点検をするのに適した時期です。
梅雨時期の湿気や降り続く雨は、お墓の苔やカビ、黒ずみの原因になってしまうことがあります。また、たまった雨水が異臭やボウフラの発生原因になることもあります。そのためお墓をきれいな状態で保つためには、梅雨を迎える前にお手入れをしておくことが大切です。
そのため、忙しくてお墓参りが難しい場合でも、梅雨前に一度お墓の様子を確認しておけると安心です。
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