高齢の親を持つ世代にとって、親の終活は今やるべき課題の一つです。
でも「どうやって切り出したらよいかわからない」あるいは「何からはじめればよいかわからない」とお悩みの方も多いと思います。 そこで今回は、親と一緒に終活を行うメリットや、確認しておくべき重要事項に触れつつ、親が元気なうちにしておきたい終活準備について解説します。
終活を後回しにしてしまうと、ご本人の意思が伝わらないまま医療・介護の決定がなされたり、ご家族に過度な負担がかかってしまったりするリスクもあるため、思い立った時にできることから進めていくことが肝心です。
目次
親と一緒に終活を行うメリット
親が元気なうちに、親子で一緒に終活を行うことは、ご家族にとっても、ご本人にとってもメリットがたくさんあります。
直接意思確認ができる
いざというときの延命治療や介護、そしてお亡くなりなられた後の葬儀やお墓、相続のことなど、終活で決めることはご本人の意思を大切にすべきことばかりです。元気なうちに確認しておくことで、もしもの時に、ご本人の希望に沿った判断をくだすことができるようになります。
相続のトラブルを回避できる
親と一緒に財産整理を行うことで、預貯金や不動産、有価証券など、親が保有している財産を正確に把握できるようになり、もしもの時のご家族の手間や負担を軽減することができます。また、家族間で共有することで、相続時のトラブルも回避しやすくなります。
やりたいことを実現しやすい
終活は死後のことを決めるだけではなく、残りの人生をどう生きるかを考えるために必要な作業でもあります。
「〇〇に旅行に行きたい」「あの人に会っておきたい」など、親がやりたいと思っていることを知り、実現するサポートができるかもしれません。
いざというときの行動がスムーズになる
もしもの時に、必要な連絡先や手続き方法を知っていることで、スムーズに対応することができます。
親子のコミュニケーションが深まる
終活を一緒に行うことを通して、思い出や人生観を共有することにもつながり、親子の関係性をこれまで以上に深めることにつながります。
親の終活で、子どもがサポートできること
親の終活のために、子どもができるサポートはたくさんあります。
介護の希望を確認し体制を整えておく
介護が必要になった時に、在宅を希望するのか、入院または施設への入居を希望するのかなどの希望を確認し、いざという時に備えて体制を整えておきましょう。
リビングウィル(事前意思表示)の確認と作成サポート
万が一、病気や事故などで意思表示ができなくなった時のために、人工呼吸器の使用や経管栄養、胃ろうなどの延命治療を望むかなどを確認し希望を確かめておきましょう。ご本人の希望する最期の迎え方を「リビングウィル(事前指示書)」として書き記しておきます。リビングウィルの書き方に決まった書式はないため、必要事項を自由に書いて、気持ちが変わったら何度でも書き直すことができます。
この書面には法的拘束力はありませんが、家族や医療関係者にご本人の遺志を伝えるために有効な手段となります。
【リビングウィルの書き方】
1.基本情報
ご本人の氏名・住所・連絡先・作成日・署名
2.意思表明
・苦痛緩和ケアの希望
・延命治療の希望
・尊厳死を希望するか など
3.その他
・立会人がいればその人の署名も記載しましょう。
これからの生活のことを一緒に考える
今の住まいに住み続けたいか、売却して引越しを考えているのか、あるいは施設に入るのかなど、近い将来についても話し合っておきましょう。もしペットがいれば、ペットのお世話をどうするか、また植木などの引取先についても話しておくとよいでしょう。
財産管理を行う体制を整える
認知症や病気などで親の判断力が低下したときのために、任意後継人契約を検討しておきましょう。
任意後継人契約とは、子どもや専門家など信頼できる人に「財産管理」や「生活・介護・医療に関する手続き」を任せておく契約のことをいいます。預金や不動産などの財産を適切に管理してもらいたい場合や、介護施設への入所手続きや医療の契約を信頼できる人に任せたい場合、相続人同士のトラブルを避けたい場合などに有効な手段です。
また、本人が病気などで自分で金融機関に行けなくなる可能性を想定し、金融機関に「代理人届け」を出しておくこともできることの一つです。そうすることで、代理人が本人に代わって窓口で手続きができるようになるため、日常的な資金管理や支払いは、任意後見人制度を利用しなくても可能になります。
断捨離を手伝う
終活では、これから先の人生に必要なものとそうでないものに分けて、少しずつ身の回りのものを整理していく作業も必要です。人に譲れるものは譲る、リサイクルできるものはリサイクルショップや資源の日に出すなど、意外と体力のいる作業にもなるため、積極的に手伝うようにしましょう。
断捨離をすることで、心身ともに身軽になり、すっきりとした気持ちでセカンドライフを迎えることができます。
デジタル遺品の整理を手伝う
スマートフォンを一人一台持つ時代の終活では、デジタル遺品の管理も重要です。スマートフォンやパソコンなどの中には、連絡先や大切な思い出、各種サービスやSNSアカウントのID・パスワードなど、もしもの時に必要な情報がたくさん格納されています。
IDやパスワードは、普段はプライバシーを守るために必要なものですが、いざという時にご家族が確認できるよう、メモなどに残しておく必要があります。デジタル機器に不慣れな高齢者にとっては大変な作業でもあるため、スムーズにできるようサポートしてあげましょう。
葬儀やお墓の希望を聞いておく
最近は、葬儀や供養の仕方も多様化し一昔前に比べて選択肢が増えています。葬儀であれば、身内だけでアットホームに見送る「家族葬」がよいのか、多くの関係者を募って大々的に行う「一般葬」がよいのかなど、生前に希望を聞いておくことで、本人の意思を反映した葬儀を実現することが可能です。
また、お墓も先祖代々のお墓に入る以外にも、永代供養墓や樹木葬、散骨など様々な選択肢があります。葬儀やお墓についてどんな希望を持っているかを確認し、必要であれば葬儀社や納骨先を決めておくなどの対応もしておくとよいでしょう。
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エンディングノートの作成を手伝う
上記で決めたことや確認したことは、ただ話すだけではなく、エンディングノートを作成し、そこに記録しておくことが大切です。エンディングノートがあれば、いつでも見直して状況が変われば書き換えることも可能ですし、ご本人の希望をお亡くなりになった後に家族に伝える手段としても有効です。
またエンディングノートは、もしもの時に家族が見つけられなければ意味がないので、プライバシーの許す範囲内でご家族がエンディングノートの保管場所を把握しておくことも大切です。最近は、クラウドやアプリを使ってデジタルで共有する方法などもありますので、安全性やプライバシーの両面を考慮し、ご本人に適した方法で共有できるようにしておきましょう。
人生でやり残したことを実現するためのサポートをする
一緒に終活を行う中で、思い出話を聞いたり、親の人生観に触れたりする機会もあると思います。そんな中で、死ぬまでにやりたいことや会いたい人などの希望を耳にすることもあるでしょう。後悔のない人生にするためにも、できることは叶えてあげられるようサポートしてあげましょう。
親が元気なうちにしておきたい終活準備チェックリスト
上記を踏まえて、親が元気なうちに親子で一緒にできる終活準備リストを表にしました。
終活準備チェックリスト | ||
カテゴリー | 内容 | チェック欄 |
医療・介護 | かかりつけ医・持病・服薬内容を整理 | |
延命治療の希望を確認(人工呼吸器・胃ろうなど) | ||
介護の方針の確認(在宅・施設・誰に頼むか) | ||
尊厳死宣言・リビングウィルの作成 | ||
財産・お金 | 財産目録の作成 ・プラスの財産(預貯金・不動産・有価証券など) ・マイナスの財産(借入・ローンなど) |
|
任意後見人制度の検討 | ||
金融機関に代理人届けを出しておくか相談 | ||
通帳・印鑑・保険証券・年金書類の保管場所を確認 | ||
保険や年金の受取人を確認 | ||
相続・遺言 | 遺言書を作成するか決める | |
財産分けの希望を確認 | ||
相続トラブルになりそうな点を話し合う | ||
葬儀・お墓 葬儀の規模・形式(家族葬・一般葬・一日葬・直葬など)を確認 | ||
宗派・菩提寺の有無を確認 | ||
納骨方法(お墓・納骨堂・樹木葬・散骨など)の希望を確認 | ||
遺影に使いたい写真があるか確認 | ||
生活・日常 | 友人・親族・お世話になった人の連絡先を整理 | |
デジタル遺品(パソコンやスマホ・SNS・ネット銀行・各種サービスのログイン ID・パスワードなど)を記録 | ||
ペットや植物の世話の引き継ぎ先を確認 | ||
形見分けリストの作成 | ||
気持ち・心の整理 | ||
感謝のメッセージを家族に残す | ||
やりたいことリストを一緒に書く(旅行・再会・趣味など) | ||
大切にしている価値観・人生観を共有する |
親子で終活をする際に注意したいポイント
親と一緒に終活をする際には、前向きな気持ちで終活ができるように気を配り、親の意見を尊重しながら進めることが大切です。以下の点に注意しましょう。
元気で落ち着いている時に相談する
体調の悪い時などは避け、相手が落ち着いていて、気持ちに余裕があるタイミングで話を持ちかけましょう。
一気にすべてをやろうとしない
一気にすべてのことを確認すると疲れてしまうため、雑談の中で少しずつ状況や希望を確認するようにしましょう。長々と根を詰めて話すのではなく、テーマごとに短く区切って行うことも大切です。
必ず書面に残す
決めたことは、忘れてしまったり、後々考えが変わった時に書き直して共有できるように、必ずエンディイングノートなどに残しておくことが大切です。
家族間でも共有しておく
相続人となる人が複数いる場合は、確認した内容をその人たちとも共有しておくことで、後々の相続トラブルを回避することにつながります。
親と一緒に終活をするための声の掛け方
親が元気なうちに終活のサポートをすることは、親にとっても子どもにとっても大切なことですが、いきなり「終活」というのは「死を待っているの?」と勘違いさせてしまうことにもなりかねません。
そうならないためにも、声の掛け方は重要です。
たとえば
「お父さんが元気なうちに、希望を聞いておきたいなと思ってるんだ」
「いざというときに慌てないように、家族みんなで準備しておけたら安心だよね」
などと話しかけてみるのはいかがでしょうか。
また
「一緒にやりたいことリストを作ろうよ。旅行とか、行きたい場所とかある?」
「思い出のアルバムを一緒に整理しない?」
のように、まずはきっかけづくりから始めてもよいかもしれません。
終活は親を尊重し、残りの人生をより豊かにしてもらうための手段
終活は、親の人生を尊重し、残りの人生をより豊かに過ごしてもらうために必要な手続きでもあります。とはいえ、はじめるには根気や知識も必要です。
そのため、もし終活でわからないことやご不安があれば、葬儀社の無料の事前相談を活用することもおすすめです。家族葬のタクセルでは、葬儀のことはもちろん、終活に関するご不安ごとのご相談も無料で承っています。専門の相談員が、24時間365日無料でご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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