11月の中頃を過ぎると、喪中はがきが届きはじめる時期です。
とはいえ喪中はがきを受け取ることはそう頻繁にあることではありませんので、いざ届いたときには、どうお返事をすればよいか迷われる方も多いと思います。喪中はがきのお返事には3つの方法があります。またそれぞれ注意すべきマナーもあるので事前に理解しておくと安心です。
今回は喪中はがきを受け取った時の対応として、「寒中見舞い」「喪中見舞い」「年始状」という3つの返信方法についてそれぞれの特徴や違いを例文も交えて解説します。メールでの対応についてもお伝えしますので、社会人の心得としてぜひ参考にしてください。
目次
喪中はがきへの返事:3つの選択肢
喪中はがきのお返事としては「寒中見舞いを出す」「喪中見舞いを出す」「年始状を出す」という3つの選択肢があります。なかでも一般的な方法は「寒中見舞い」です。いずれも喪中はがきをいただいた人が送るお返事ですが、出す時期やそれぞれの特徴が異なります。まずはその違いをみていきましょう。
返信時期 | 書き方 | 特徴 | |
寒中見舞い | 1月8日(地域によっては16日)〜立春(2月上旬)までの間 | ・おめでたい言葉や事柄は書かない。
・句読点を入れない ・数字は漢数字を使う ・拝啓・敬具などは不要 ・忌み言葉を避ける |
最も一般的な返信方法 |
喪中見舞い | ハガキが来たらなるべく早くに返信(年末までには届くようにする) | 香典やお供物も一緒に送ることもある | |
年始状 | 年始に届くようにする | 東日本大震災以降、被災した人に送る目的で普及した新しい方法 |
寒中見舞い
寒中見舞いは喪中はがきを受け取った場合の、最も一般的な返信方法で、松の内が終わってから立春までに送るのがマナーです。松の内とは元旦から1月7日までのことを指すことが多いですが、地域によっては元旦から1月15日までとする地域もあります。また立春とは節分(2月3日)の翌日なので、基本的には2月4日になりますが、うるう年の年は節分が2月2日になるためその翌日である2月3日が立春となります。そのため、1月16日〜2月3日に届くように送れば、どの地域であっても間違いがないといえます。
寒中見舞いはもともと一年のうちで最も寒さが厳しくなる時期に送る季節の挨拶状の意味あいも強く、年賀状を出すのが遅れてしまった場合などに出すこともありますが、喪中期間中の年始のご挨拶としても使われています。
喪中見舞い
「喪中見舞い」は、寒中見舞いほど一般的ではありませんが、喪中はがきへの返事として選ばれている挨拶状の形です。
寒中見舞いと違って、喪中はがきを受け取ってからすぐにお返事ができるのが特徴です。そのため遅くとも年末までには届くスケジュールで送るようにしましょう。喪中はがきがきっかけでお亡くなりになったことを知った場合などには、喪中見舞いと一緒に香典やお供物をお送りすることもあります。
年始状
年始状は年賀状にも似た字面ですが、祝い事を表す「年賀」ではなく「年始」が用いられているのがポイントです。文字通り年始に届くように送ります。年賀状のように「謹賀新年」「おめでとうございます」など祝い事を表す言葉は用いず、新年の挨拶のみを伝える内容とするのがマナーです。
年始状は、年賀状と同じように簡単な近況報告は添えてもよいですが、結婚や出産、引っ越しなど、おめでたい内容の報告は避けたほうがよいでしょう。
喪中はがきの返事で押さえておくべきポイント
喪中はがきの返信では、以下のポイントを押さえておきましょう。以下に記すことは、寒中見舞い、喪中見舞い、年始状に共通するマナーです。
おめでたい言葉や事柄は書かない
あたり前ですが、相手が服喪中となるため、祝い事を表す言葉は使わないようにします。
句読点をつけない
訃報や会葬礼状などもそうですが、正式な挨拶状には句読点を用いないというルールがあります。喪中はがきもその一つで、句読点を打つ代わりにスペースで文章を見やすく表現します。
数字は漢数字を使う
喪中はがきはフォーマルな挨拶状なので、数字は漢数字を用います。
拝啓・敬具などは不要
手紙などで用いられる前文にあたる拝啓・敬具、時効の挨拶などは用いません。冒頭からストレートに「寒中お見舞い申し上げます」のように記しましょう。手紙のマナーで文頭は1文字あけるというルールも省略します。
忌み言葉を避ける
弔辞の際に避けた方が良い言葉があり、それを忌み言葉(いみことば)といいます。たとえば「ますます」「いよいよ」のように同じ言葉を繰り返す重ね言葉や、「追って」「続いて」などの言葉は、死が連鎖することをイメージさせるため避けられています。
喪中メールを受け取った場合の対応
最近は、親しい間柄であればメールで喪中の連絡をすることも増えています。もし喪中の連絡がメールで届いた場合は、相手に届いたことを知らせるためにもすぐにお返事をするようにしましょう。
また喪中メールに返信不要と書かれていても、基本的には返信をするのがマナーです。返信不要とは相手を気遣って「わざわざ返信はしなくてもよいです」という意味で書かれており、決して返信をしてはしてはいけないという意味ではありません。そのためできればメールをいただいたことへの簡単なお礼や相手を気遣う言葉などを添えてお返事をするようにしましょう。
喪中はがきへの返信で押さえておくべきポイント
喪中はがきの返信の方法には「寒中見舞い」「喪中見舞い」「年始状」の3種類があることをお伝えしました。それぞれ出す時期には違いがありますが、書く内容について大きな違いはありません。以下を参考に、必要事項を簡潔に記したお返事にしましょう。
【喪中はがきの返事に書くこと】
・喪中はがきをいただいたことへのお礼
・お悔やみの言葉
・相手を気遣う言葉や健康を願う言葉やお世話になったことへの感謝の言葉
・喪中はがきをいただいたため新年の挨拶を控えた(る)という事実
喪中はがきのお返事(例文)
ここではそれぞれの例文をご紹介します。
寒中見舞い
寒中見舞いは1月8日以降(地域によっては16日以降)から2月4日(年によっては3日)までに届くように送ります。
最初に喪中はがきをいただいたため新年のご挨拶を控えたことを伝え、故人の冥福を祈り、相手を気遣う言葉につなげるのが基本です。
寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中と存じ 年頭のご挨拶はご遠慮させていただきました
この度の〇〇様のご他界を知って驚いております
遅ればせながら 謹んでご冥福をお祈り申し上げます
寒さが一段と厳しくなります折柄
くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます
令和〇年・〇月
喪中見舞い
喪中見舞いは、喪中はがきをいただいてすぐ、遅くとも年末までに届くように送ります。喪中見舞いではまず、喪中はがきをいただいたことへのお礼を書き、お悔やみの言葉や新年への希望の言葉に繋げるとよいでしょう。
喪中お見舞い申し上げます
この度はご丁寧なご挨拶状をいただきありがとうございました
お手紙を拝見して はじめて○○様のご逝去を知りました
遅ればせながらお悔やみ申し上げますとともに
○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます
ご服喪中と存じ 年頭のご挨拶はご遠慮させていただきます
どうぞお身体を大切に新しい年をお迎えください
みなさまの健康を心よりお祈り申し上げます
年始状
年始状は年始に送るものなので新年の挨拶を盛り込みますが、年賀状のように「おめでとうございます」とはせず、「賀・慶・祝・寿」のようなお祝いの意味を持つ漢字も使わないようにします。
謹んで年頭のご挨拶を申し上げます
お静かに新年をお迎えのことと存じます
〇〇様のご冥福を 心よりお祈り申し上げると同時に
皆様にとって穏やかな一年になるようお祈り申し上げます
本年もどうぞよろしくお願いいたします
(元号)〇〇年・〇月
喪中はがきの返事と一緒に香典を送りたい場合
喪中はがきでご逝去の事実を知り、香典や供物をお送りしたいという方もいらっしゃると思います。その場合は、喪中見舞いと一緒に送るのがよいでしょう。ただし香典は、相手に香典返しの負担をかけてしまうことにもなるため、送ってもよいかは確認してからの方が安心です。どちらかというと現金よりもお返しの心配をしなくてもよい品物を送る方が一般的です。送る品物は、ローソクやお花などあまり高価すぎない物がよいでしょう。
喪中はがきの返信は最適な方法で、お悔やみの気持ちを伝えよう
ここまで喪中はがきが届いた場合の対応として「寒中見舞い」「喪中見舞い」「年始状」の3つの選択肢があることやそれぞれの特徴についてお伝えしてきました。喪中はがきへの返信としては寒中見舞いが最も一般的ですが、香典と一緒に送りたい場合は喪中見舞いが適しているなど、ケースに合わせて最適な返信方法を選ぶことで、よりお気持ちも伝わりやすくなるのではないでしょうか。
喪中はがきの返信方法で迷われたら、ぜひ本コラムを参考にしてください。
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