お葬式で祭壇に飾る遺影写真ですが、どんな写真を選べばいいかと悩まれる方も多いのではないでしょうか。また最近は、遺影写真を生前にご自身で用意をする方も増えています。
今回は、遺影にふさわしい写真の選び方や、適切なサイズ、遺影の処分方法や遺影について知っておきたい注意点などを詳しく解説します。
目次
遺影とは
お通夜や葬儀の際に、祭壇に飾る故人の写真のこと。一般的には写真が使われることが多いですが、特に宗教的な決まりはなく肖像画などでも良いとされています。
葬儀の場では、祭壇の目立つ位置に飾られ、故人との最後のお別れに際して参列者が在りし日の姿を偲ぶためのものでもあり、葬儀後は自宅で四十九日法要まではご遺骨安置壇に飾られます。
その後はリビングや仏壇の近くに飾られることが多く、一回忌や三回忌など法事の時にも使われます。
遺影の用途とサイズ
葬儀の際、遺影写真は主に祭壇と焼香台の二箇所に飾られます。
祭壇用
葬儀会場の正面の最も目につく位置に祭壇があります。そこに飾られる遺影は、参列者全員にはっきりと見えるように大きめのサイズにする必要があります。祭壇用のサイズは、254mm×304mmの四つ切りサイズ、もしくは210mm×297mmのA4サイズが適しているといわれています。
焼香台用
焼香台とは、焼香用の香炉などを配する台のことです。
ここに飾られる遺影は、89mm×127mmのL判サイズ、120mm×165mmのキャビネサイズ、または127mm×178mmの2Lサイズが適しているといわれています。
遺影写真を選ぶタイミング
遺影写真は、お亡くなりになられてからご遺族が選ぶ場合が多いですが、人によっては生前にご本人が準備しておく場合もあります。生前に準備する場合、早くに準備し過ぎてしまうと、亡くなった年齢と遺影写真の年齢がかけ離れてしまうため注意が必要です。
また、遅すぎても病気の進行によっては元気なお姿をおさめることができなくなってしまうのでタイミングがとても重要です。
遺影写真を選ぶ時のポイント
遺影写真を選ぶときは以下のことに注意して選びましょう。
✔︎ 服の決まりもないため故人らしい服装であれば正装でなくてもOK
✔︎ 基本的にはご遺族が気に入った写真を選べばOK
✔︎ 不要な背景・服装等は加工できるのでピント・解像度・表情を優先して選ぶ
✔︎ ただし顔に何かが重なっている写真はNG
✔︎ 気に入った写真があれば遺影として使えるか葬儀社に相談
①1~5年以内に撮影されたものを用意する
遺影は故人の面影が感じられる写真が相応しいので、なるべく1~5年以内に撮られた写真を用いましょう。若すぎる写真や闘病中の写真は、参列者の故人に対するイメージとのギャップが生まれてしまいます。
②故人らしい写真を選ぶ
たとえば穏やかな性格の方であれば優しい笑顔の写真、厳しい方であったならキリッとした表情の写真など、なるべく故人のイメージに近い表情の写真を選びます。ただ、仕事では厳格だった方が家族では温和な方だったなど、イメージは故人との関係性によっても変わりますので、最終的にはご遺族が遺影にしたいと思う写真を選ぶのが一番よいでしょう。
③カメラ目線の写真を選ぶ
遺影は葬儀当日、参列者の方々と向き合うように祭壇に大きく飾られ、みなさんが遺影を見ながらお別れをします。そのためカメラ目線の写真を選ぶようにしましょう。
④ピントが合った解像度の高いものを選ぶ
最低限ピントが合っている写真を選ぶのは当たり前ですが、プリントに耐えられる解像度も必要です。プリントサイズが大きければ大きいほど高い解像度が必要になりますが、最低でも200万画素以上のものを選ぶようにしてください。
たとえばiphone14のカメラが1200万画素、初期の3Gでも200万画素を超えているため最近のスマホやデジカメで撮影したものであれば問題ないと思います。祭壇用は特に大きい四つ切りサイズになるため、きちんとピントが合ったできる限り解像度の高いものを選ぶようにしてください。
たとえば2160px×2880pxというサイズの画素数は、
2160px × 2880px = 6220800px つまり622万画素になります。
スマホの中の写真の画素数は、iphoneならインフォメーションマークをクリックしてサイズを割り出して計算。
PC(Mac)ならCONTRL+クリックで情報を見る、 PC(Win)なら右クリック→プロパティ→詳細からサイズを割り出して確認。
生前に遺影写真の準備をする方法
遺影撮影は葬儀の時だけでなく、その後何十年も飾られるものです。そのため納得のいく遺影にするため、最近では生前にご自身で遺影写真を準備する方も増えています。その場合の方法は以下の通りです。
①プロに撮影を依頼する
自分の納得のいく遺影写真にしたいという方は、写真館、フォトスタジオ、フリーカメラマン等のプロに撮影を頼むことでクオリティの高い写真に仕上がります。また、業者によってはヘアメイクや衣装などもプロに任せられる場合もあり、ワンランク上の仕上がりを目指すことができます。
②気に入った写真を加工する
もし遺影にしたいと思う写真が手元にあれば、それを事前にご自身のご希望に合わせて加工してもらうこともできます。写真館やフォトスタジオに依頼してもよいですし、画像編集ソフトを用いてご自身で加工することができれば費用を抑えられます。
③葬儀社が主催する撮影会を利用する
最近は終活の一環として葬儀社に葬儀の事前相談をされる方も多いですが、葬儀社によっては遺影撮影会などをイベントとして行っているところがあります。プロに無料で撮影してもらえる場合もあるので、機会があればぜひ活用してみてください。
遺影の背景と額縁(フレーム)
遺影の額縁といえば黒いものを思い浮かべる人も多いと思いますが最近の額縁は色や素材のバリエーションが豊富です。
昔の写真は白黒でしたので、それに合う額縁として黒が多用されてきましたが、最近は背景もブルーやベージュ、グレーなどの単色やグラデーションカラーなどから選べるようになっており、額縁と背景色の組み合わせで遺影のイメージも変えることができます。
またフレームはアルミ・木製・樹脂などの素材から選べる場合が多いです。
遺影の費用
遺影写真を葬儀社や写真館に依頼する場合にかかる費用は1万〜3万円程度です。もし既存の写真を加工するだけであれば5,000円程度、ご自身で加工されるのであれば加工ソフト代と印刷代程度で済みます。
やはり遺影写真は特別である上に今後何十年も自宅に飾られることになるため、クオリティを追求するのであれば、やはり葬儀社や写真館などプロのスタッフがいるところに頼んだ方が安心です。
遺影を飾る期間
遺影は葬儀で使用したのち、仏式の場合は四十九日法要まで(神道の場合は50日祭まで/キリスト教は召天記念日の翌日まで)ご遺骨安置壇に飾り、その後も家のリビングや仏壇のある部屋に飾って、一回忌や三回忌などの法要の際に必要に応じて持参します。そのため厳密には、いつまで飾らなくてはいけないという決まりはありません。
遺影の処分方法とタブー
遺影は処分する必要はありませんが、もし置き場がなければ、データ化してパソコンなどに保管しておくのもおすすめです。小さいスペースなら確保できるのであれば、遺影をリサイズして家の中のお好きな場所に飾っておくとよいでしょう。
データ化やリサイズをして不要になった遺影は、神社やお寺でお焚き上げをし供養してもらいます。ちなみに必ずしも神社やお寺に依頼しなくていはならなというわけではなく、ご自宅の庭で燃やすのでも問題ありません。大切なのは供養したいというお気持ちです。
また遺影の保管や処分について、タブーとなる決まりは特にありません。
強いていうなら、神聖な仏壇の上に遺影を飾るのはあまり推奨されていないということです。また遺影が落ちてしまうとなんとなく不吉ですので、しっかりと固定することも大切です。
納得いく遺影にするために
今回は、遺影写真の選び方やポイント、費用、具体的なサイズや画素数などについてお伝えしました。遺影写真は、加工から仕上げまでの時間を要するため、お亡くなりになられてからすぐ必要になるものです。大切な人を亡くされてお辛い中、諸々の手続きと並行して遺影写真を探さなくてはいけないため、普段から記念日などの折に触れて意識的に写真を撮り、家族と共有しておくことも大切です。
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